カテゴリー「 DAW・プラグイン関連」の7件の記事

Quantum Leap Symphonic Choirs

久しぶりの更新です。

歌詞を入力して歌わせるソフトウェア音源としては
ボーカロイドが有名ですが、
そのボーカロイドの初代シリーズと同時期に
やはり歌詞を入力して歌わせるという音源に
Quantum Leap Symphonic Choirs」(以下、QLSC)
というのがありました。*
古いソフトだし、知らない人も多いと思うのですが、
個人的には結構気に入っていまして、
ふと、記事にしてみたくなりました。

*当時Kompakt版だったものが、現在PLAY版として
 販売されています。

次の動画を見ていただければ
音源の概要が掴めるかと思いますが、
いわゆるクワイア系の音源で、
「Word Builder」というツール(MIDIプラグイン)を
使用すると入力した歌詞に従って
「合唱」してくれるという機能を持っている音源です。

ボーカロイドのような音声合成システムを
ベースにしたものではなくて、
Kontaktのようなプレイバックサンプラーと
それをトリガーするMIDIプラグインの
組み合わせで歌わせるシステムになっています。
早い話がプレイバックサンプラーに母音、子音
のサンプリングをマッピングしておき、
「Word Builder」が歌詞に対応したノートを
トリガーするという訳です。
結構な力技と言えますね。

日本語には対応していない事もあって
日本語の歌を歌わせるのには
全く向いていないのですが、
デモソングを聴いて、日本語以外であれば、
結構いけるんではないかと、2007年辺りに
アメリカから購入した記憶があります。

特に興味があったのは、特定の言語ではない
「造語」で歌わせる事でした。
というのも、僕は90年代後半に
カール・ジェンキンス 率いる
「アディエマス」という音楽ユニット
にハマっていた時期がありまして、
彼らの作品のような造語の詞の曲を
QLSCを使って作ってみたいと思ったわけです。

当時作った曲の一部を紹介させていただくと…

曲の導入部として試作したもの
---------------------------

あるイベント用に書き下ろした作品
造語には子供たちに明るい未来をという願いを込めました
---------------------------

QLSCとは直接関係ありませんが、
90年代後半にアディエマスのような
造語のボーカル、コーラスが入る事を想定して
作った曲に拙作の「セコイア」があります。
原曲はSC88のみで作ったものだったのですが、
その後、「素敵な宇宙船地球号」サントラ制作が
きっかけで河井英里さんとの出会いという幸運に恵まれ、
「セコイア」そして「ユニバース・ボーカルバージョン」が、
彼女の作詞と歌によって、僕が当初から望んでいた
姿になっていったのでした。
YouTubeにそのユニバースのほうが
アップロードされていたので貼っておきます。

ありがとう、英里さん。

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DAW探しの旅

Cubase_7


11月半ばにSteinbergのCubase7が
アナウンスされました。
僕は6、6.5とパスしてきた事もあって、
早々に7へのバージョンアップを決め、
既に申し込みを済ませました。
あとは全世界同時発売になるという
12月5日を待つだけといったところなのですが…

と言うのは、バージョンアップを
申し込んでおいてなんなのですが、
実は僕はCubaseを使い始めたSX2の
頃からずっとCubase以外のDAWを
物色し続けているのです。
おそらくレコンポーザの数値編集から
Cubaseのピアノロールに移行した時に
感じた様々な違和感がきっかけ
だったと思うのですが、
結果的にそれは、どこかで僕を
待ち続けているはず(?)のDAWを
探す旅の始まりでもありました。

これまでに、

Ableton Live
Image-Line FL Studio
Presonus Studio One
Cockos REAPER
Cakewalk Music Creator
Propellerhead Reason*

*僕が持ってるのはv5なので、
 厳密にはDAWではない

などを試してきました。

Liveのセッションビュー、
FL Studioのパターン構築、
Studio Oneのシンプルさや
マスタリング機能等々、それぞれ、
何かしらCubaseに無い魅力を
持っているのは確かで、それぞれに
ユーザーを獲得しているのも頷けます。

ただ、僕にとってそれらは曲を作る
上で不可欠とまではいかないようで
しばらくは物珍しさ、時には気まぐれも
手伝って使ってはみるのですが、
気が付くとCubaseに戻ってきてる、
そんな事をこれまで何度と無く
繰り返してきています。

さて、そんなDAW探しの旅を
続けている僕が今注目している
DAWが、MOTUの
「Digital Performer(以下DP)」です。
前身であるPerformer時代から、
ずっとMacのみをプラットフォームに
してきた同製品だったのですが、
最新バージョンであるv8から
以前から噂レベルの域を出る事の
無かったWindowsプラットフォームでの
提供が正式にアナウンスされたのです。

Dp8

なぜDPに注目しているのかというと、
単純に新しくWindowsに加わるDAWへ
の興味という事もあるのですが、
それ以上に僕の興味を引いているのが、
DPのMIDI編集能力です。
純粋なMIDIシーケンサーだった
Performer時代からMIDI編集が高く評価されて
いる事は知っていましたし、
自分なりに調べた限りでは、数あるDAWの
中でも唯一"使える"数値編集(リストエディタ)
を搭載しているのがこのDPなのではないかと
いう気がしていて、もしかするとこの辺りが
自分にフィットすると、先に書いた
「僕を待ち続けていたDAWとの出会い」
になるのではないかと密かに
期待しているのです。

しかし、このDP8は元々今年の春にリリース
される予定だったのが、遅れに遅れ、
2013年が迫った今頃になって、
ようやくMac版のみがリリースされようと
しているという体たらくです。
これがMOTUの開発力の一つの現れだと
すると、Windows版に期待している半面、
品質的に一定の水準に達しているのか?
が、非常に心配でもあります。
DAWとしての基本的性能はもちろんですが、
今回から対応となったVST周りの安定性は
個人的に要チェック項目です。

近いうちにネットに上がってくると
思われるMac版DP8のユーザーレビュー
などを参考にしながら、Windows版の
出来を占ってみたいと思っている今日この頃です。

以上、DAW探しの旅の途中からでした。

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ドングルが消える日

Img_1640


ドングルのキーワードでこのブログに辿り着く人が
多いようで、3年前に書いたドングルに関する記事
ずっと当ブログの閲覧数1位となっています。
やっぱり、みなさんドングルには気を使われている
という事なのでしょうか。それともドングルのトラブルに
あった人が多いという事なのでしょうか…。
ちなみに上の写真は3年前より増えている
我が家のドングル達です。

ただ、ここ数年の傾向を見るとドングルを止める
ベンダーが少しづつ増えてきている気がしますね。
一つはコスト削減、もう一つはユーザー獲得のため
といったところでしょうか。
自分が持っている製品だと、
WAVES、Overloud、Plugin AllianceはiLokを止めましたし、
MAGIXに吸収されたYellow Tools(なぜかV2.5までの
ライブラリはBest Serviceが管理しているようだ)も
随分前にYT Keyを廃止しています。
これらのベンダーはドングルの代わりに、
製品をインストールしているパソコンに対して
アクティベーションを行う方式や一般のUSBメモリを
ドングルのように使用する方式に移行しています。
(上記のベンダー以外にもCelemonyやiZotopeなど
ドングルかオンラインアクティベーションかを
選択できるところもありますね。)

ドングルの一番やっかいなところは前回の記事にも
書きましたが、破損や紛失といったトラブルが実際に
起きてしまった時に非常に面倒な事になる事です。
Steinbergを除けば、音楽ソフトのベンダーとドングルの
メーカーは基本的に別物ですので、
どちらにもそれぞれに連絡を取る必要がある上、
破損、故障の場合はドングルを販売しているメーカーに
現物を送る必要があります。
(例えばiLokだとアメリカのカリフォルニア)
時間と手間をかけ、それでもライセンスのリカバリーが
出来ればまだ良いほうと言えるでしょう。
しかし、紛失、盗難の場合はそれも難しくなります。

一方、ドングルを廃止したベンダーについては、
オンラインアクティベーションなどに移行した事で、
これらライセンスのリカバリー、或いは
再アクティベーションが、圧倒的に
容易になりました。(あのWAVESでさえ、
USBメモリに格納したライセンスの紛失、盗難を含む
トラブルに対して年に1回という制限付きですが、
リカバリーを認めています)
規定のアクティベーション数(ベンダーによって違いは
あるが、大抵は3回程度)に達した場合でも、
自分の経験ではベンダーのサポートに連絡すれば、
大抵は快くアクティベーション数をリセットしてくれます。
唯一の不安はかつてのRNDigital Labsや
Kjaerhus Audioのようにベンダーが消えてしまい
アクティベーションそのものが行えなくなる事でしょうか。

とは言え、今もうちのPCには3本のドングル
(Steinberg Key、Vienna Key、iLok Smart Key)が
刺さっています。
幸いにも僕は未だにドングルに関する深刻な
トラブルを経験せずに済んでいますが、果たして、
このPCにドングルが必要無くなる日は来るのでしょうか。


ドングル保護のために僕が利用しているUSBアダプタです。
左が2個セット、右が1個のみのパッケージ。

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Fabrik C/RとCL1B

Cr

このブログに来てくださっている方には興味の
無い方が多いような気がしているのですが、
プラグイン関係の話題です。すみません。

PowerCoreのFabrik C/Rの両プラグインが
抱えていた大きなバグがようやくフィックス
されました。いやー、長かったー。
持ってた人なら分かるあの複数起動時に発生する
バリバリという激しい音割れが直ってます。
どうやらClassicVerbをはじめとする同社の
リバーブ系プラグインとの関連で起こる現象らしく、
Fabrik本体ではなく、リバーブ系プラグインのほうを
修正する事で対応したようです。
もしかするともう使用する事はないかもしれないとさえ
思っていたプラグインが2つ戦力に加わりました。

しかし、TCってせっかく修正版をリリースしても
それをニュースレターなどでユーザーに伝える
という事をしないんですよね。
僕はサポートにバグの報告をしていた事もあって、
割とこまめにTCのフォーラムをチェックしてて、
今回の情報も早めに知る事ができたのですが、
そうでない人はなかなか気づけないと思います。
まぁ、いずれPowerCore本体のドライバーに
プラグインパックとして同梱されるのでしょうけど、
不親切だし、もったいないと思う。

まだの人は下記のURLからどうぞ。
TC Electronic User Forum
"The Fabrik C crackling issue"
http://forum.tcelectronic.com/viewtopic.php?id=4807

プラグイン絡みでもう一つ。
今月、気になるプラグインが登場しました。

Cl1b

Tube-TechのCL1Bは僕でさえ知ってるスタジオ定番
とも言えるコンプレッサーの一つなのですが、
そのコンプをTUBE-TECH創設者のJohn Petersen氏
自らが監修し、プラグイン化したものがこれです。

これまでにTC Electronicから、TDM版とPowerCore版の
ものがリリースされていたのですが、今回DSPハードウェアを
必要としないいわゆるNative版が開発元のSoftube
からリリースされました。
実機は30万円以上と、アマチュアはもちろん、
プロだってそうたやすく買えるものではないのですが、
今回のNative版プラグインの価格は$449。
10月中はIntroductory Offerとして25%OFFの$329で
購入可能だそうです。
円高の今なら3万円を切る価格で買えるという事ですね。
(ちなみに探せばもっと安く買えるところもあります)

Native版をこの価格で出されると安くても$600程度は
するPowerCore版を買う理由は全くとは言いませんが、
ほとんどなくなったと言えるのではないでしょうか。
個人レベルではなかなか出来ない実機CL1Bの
複数台同時使用をぜひプラグインでやっちゃって下さい。

う~~ん。僕も欲しい。

Line01
今日の一枚

「月」
Moon

夕方の散歩で東の空にやけにまあるいお月様が出てるな
とは思っていたのですが、昨日は中秋の名月だったそうで。
(写真は先ほど撮った今日の深夜のものです)

というわけで、今年も残すところあと3ヶ月を切りましたね。
年内はもう無理ですが、来年こそはフルアルバムでの
オリジナルCDをリリースをしたいと思っています。

また、「幻想瑞龍寺」ですが、始めたばかりのこんな
ひっそりとしたブログにも関わらず、ぽつりぽつりと
これまでに10人近い方にご購入いただいております。
本当にありがとうございます。
この場をお借りして心から感謝申し上げます。

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Redline Monitor

Rm

今月初めにJeroen BreebaarのIsone Proという
バイノーラル・シミュレータを紹介しましたが、
*KVRをつらつらと眺めていたら「Redline Monitor
という、同様のプラグインが112dBというデベロッパー
からもリリースされている事を知りました。
このジャンルのプラグインの可能性を自分なりに探って
みたい気持ちも湧いてきて、早速デモを試すべく
112dBのサイトへ飛んでみました。

*世界最大(だと思う)のオーディオプラグイン及び
 関連ソフトウェアの情報&コミュニケーションサイト(海外)

サイトからファイルをダウンロードする際に
デモライセンスキーを受け取るためのメールアドレス
入力と使用OSの選択が必須となっています。
ホストアプリの選択は任意。
デモライセンスキーは60日間有効でその間フルに
使用できるようです。オーディオ系プラグインで
試用期間が60日もあるというのは珍しいかも。
ファイルはインストーラー形式です。
プラグイン起動時にライセンスキーを要求してくるので
メールで届いたデモライセンスキー(xmlファイル)を
読み込ませます。

GUIは製品名の通り、"赤"を基調としていて、
今時のプラグインとしては随分小さく、3個のつまみを
中心に構成されたシンプルなものになっています。
ヘッドフォンを付けて試聴してみると、Isone Pro同様、
音が前方方向から聴こえてきます。この感覚はバイパス
ボタンのon/offで比較するとよく分かります。
ただ、起動時の設定ではなんだかすごく至近距離に
スピーカーがある感じがするのと、ちょっと音が中央に
より過ぎな印象。

スピーカーのLR間隔は真ん中のsoundstageというつまみで
調整します。これを若干上げてやると中央により過ぎてた
音が適度に広がりました。
一方、自分とスピーカーとの距離に関してはdistanceの
つまみを目一杯あげても変化が小さく、気になっていた
「近すぎ感」を解消するには至りませんでした。
ただ、これは人によって聴こえ方に差がある可能性も
ありますね。また近い感じがする分、細かい音まで聴き分ける
事ができるようで、もしかすると、この「近すぎ感」が
デリケートな調整が必要な際などには幸いするかもしれません。

音そのものに関してはIsone Proより分離も良く、クリア。
また、音の傾向も比較的ナチュラルで、位相の変化や
特定の帯域が強調されて耳につくといった事も試聴した
範囲ではほとんどありませんでした。

こういったスピーカーでのリスニングを再現するプラグインを
使用する目的の一つに「耳の疲労を軽減する」というのがある
らしいのですが、確かに耳への音の圧迫感みたいなものが少なく、
そういう効果を期待できるような気もします。

しかし、問題は価格。$99出してまで欲しいとは思いませんねー。
Isone Proよりも好印象でしたが、音楽制作に必須のプラグインで
ない事もあって個人的には$50以上出す気になれません。
同シリーズのリバーブ、EQとのバンドルで10月8日まで$319
というセールもやってますが、最近のオーディオ系プラグイン
ってデフレ傾向にあるのか、軒並み価格が下落してますので、
これでもまだ高いと感じる人がほとんどでしょう。

というわけで、60日間ありがたく使わせていただきます。

Line01
今日の一枚

「濃霧の朝」
Photo_035

昨夜から濃い霧が出ていたのですが、朝まで残っていたようです。
なぜかカミさんが撮影していましたので載せておきます。

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ドングルにもの申す

Dongle1

普段はあんまり気にならないのですが、
ふとした時に気になるのが、ドングルの存在です。

ここで取り上げるドングルとはオーディオ系のソフトに
比較的採用が多い主にUSBキーを使った
コピープロテクションシステムの事です。
写真は現在我が家で使用しているドングルで、
左から「iLok Smart Key」「Steinberg Key」「YT Key」です。
音楽制作用のパソコンにはこの3つが常に挿してあります。
ドングルというのは言わばソフトウェアを使用するための
「鍵」で、これをパソコンのUSBポートに挿しておく事で、
それぞれのドングルに対応するアプリケーションが使用
可能になるというわけです。
基本的にドングルにライセンスさえ入っていれば、
あとはOSやパーツの入れ替えで環境が変わろうが、
或いは、友人、知人の家のパソコンだろうが、
目的のソフト(インストールされている事が前提ですが)
を使用することが出来ます。
またPC、Macを問わないのが普通です。

しかし、一方で、なんというか、ソフトウェアのメリットを
真っ向から否定しているようなシステムなんじゃないかと
思う事もあります。
例えばメンテナンスフリーであるべきソフトウェアに破損、
故障の可能性のある、しかも本質的には不要のハードを
わざわざ付けた事はソフトウェアのメリットを損なうものと
言えるのではないでしょうか。
一度、ステージのセッティング中にドングルの先端が
どこかに当たって30°ぐらい曲がってしまった事が
ありました(汗)。幸いこの時は事なきを得ましたが、
破損していてもおかしくない状況でした。
その他にもインターネットを検索してみると、ドングルの
抜き差しの繰り返しによるコネクタ周りの疲労と思われる
故障とその後の大変な顛末の体験談を見つける事ができます。

Dongle2


2枚目の写真はドングルを破損、故障させないための
工夫で、ドングル・バディー*の代わりとしてUSBの
アダプターを付けています。
抜き差しはアダプターを持って行います。
また、このアダプターはいろんな方向へ曲げられるので
USBポートの位置によっていろいろ形状を変化させられると
同時に、以前、僕が遭遇したようなドングルの先端を
どこかへ当ててしまった際の圧力も吸収してくれます。
このようにドングルの扱いにはいろいろ気を遣っている
わけですが、ふとした時に、これらは本来ソフトウェア
には不要なもののはずという事に気付きます。

*Digidesignから発売されているドングルの直挿しに
よって起こる破損を防ぐための20cmのUSB延長ケーブル

破損、故障のほかにも、ライセンスをドングルという
有形のものにした事で紛失、盗難が起こりうるものに
なった事も大きなデメリットです。
自宅でのみの使用で挿しっぱなしという方にはピンと
こない事かもしれませんが、スタジオ、ライブなど外へ
ドングルを持ち出す方は、この可能性を常に頭の片隅に
置いておくべきです。
万が一、紛失、盗難という事になれば、ソフトが使えなく
なるだけでなく、ラインセンスそのものを失う事になります。*

*iLokにはこういう事態をカバーするためのサービスが
存在するようですが、もちろん有料です。

破損、故障、紛失、盗難を免れたとしてもまだ不安があります。
ドングルを動作させるにはそれぞれにドライバーソフトが
必要で、僕の場合だと3種類のドングルのドライバーが
インストールされているわけですが、これらが他のソフトに
干渉し悪影響を与える可能性も否定できません。
音楽制作専用のPCをわざわざ用意しているのに
音楽制作に全く寄与しないドライバーを入れなければ
ならないというのはなんとも皮肉です。

これまでのところドングルに関係する深刻なトラブルには
遭っていませんが、こうやって書いてみると実はメリット
よりデメリットのほうが大きいのでは?とも思えてきます。
例えば、これらはシリアルナンバー方式のコピープロテ
クションを採用しているソフトでは起こりえません。
しかも、このドングルに纏わるデメリットは普段は陰に
身を潜めているため見えないのです。

はっきりいって精神衛生上良くありませんね。

KVRのフォーラムでもプロテクトやドングルに
ついてのトピックがいくつも立っていて、
いろんな体験談や意見を読む事ができます。
2つほど紹介しておきます。興味のある方はどうぞ。

「What's Wrong With Using A Dongle?」
http://www.kvraudio.com/forum/viewtopic.php?t=244899

「Challenge Response/Dongle or Serial/Key File?」
http://www.kvraudio.com/forum/viewtopic.php?t=261343


Bar

記事で取り上げたものの中から紹介します。


左が2個セット、右が1個のみのパッケージです。

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Isone Pro

Isone


低価格ながら使えるプラグインを作っているJeroen Breebaarから、
先月ちょっと変わったプラグイン「Isone Pro」がリリースされました。

バイノーラル・サウンドをシミュレートするプラグインで、
そのコンセプトを簡単に言ってしまえば、
『部屋の中でスピーカーで音を聴いている状態』を
ヘッドフォンで再現するというものです。
耳までとの距離がほとんどないヘッドフォンと、
ある程度の距離を置いて聴くスピーカーとでは
音像や音場などの感じ方にかなりの違いが出てきます。
これは何も音楽を作る人でなくとも、
多くの方が経験されているのではないでしょうか。
一つにはヘッドフォンはLRの音をそれぞれ
対応する左右の耳で聴いていますが、
スピーカーはLRどちらの音も両方の耳を使って聴いている事。
また、スピーカーから出た音は、顔や体、
或いは部屋の壁などに反射してから耳に届くものなどがあり、
これらも最終的な音の聞こえ方に影響を与えます。
さらには、スピーカーの違いによっても音の印象は随分変わります。
もっとも普通に音楽を聴いて楽しむ分にはこれらが問題になる事も
それほどないのですが、これが作る側になると、例えば、
夜中にヘッドフォンでミックス→翌日スピーカーでサウンドチェック
→「こんなはずでは…」という事が起こるんですね。
もちろん、この逆もあるんですが、スピーカーでミックスした音は
ヘッドフォンで聴いても大体の線に収まっていて、
微調整程度で済む事が多いです。
そんなわけで、曲がミックス段階に入るとほとんどスピーカーのみ
になり、ヘッドフォンは仕上げの最終確認とあとは気になった時に
定位やノイズのチェックなどに使うというのが、大体の僕の
スタイルです。

では、このプラグインが自分にとって「使える」ものなのかどうか、
早速、デモを試してみる事にしました。
ファイルはインストーラー形式ではなく、dllをVSTフォルダに
直接放り込むタイプでいたって簡単。ちなみにホストはCubase5。
適当にプロジェクトを選んで、曲を再生しながらプラグインをO
Nに…ふむむ、確かに音は前方に移動しますね。
と言っても、ヘッドフォンから音が出ているのか、
スピーカーから出ているのか、見分け(聴き分け)がつかないと
いったレベルではなく、左右の耳に音が張り付いていた感覚が
薄らぐと言った方が近い気がします。
部屋のシミュレーションに関しては、部屋の大きさ、
スピーカーとの距離、残響時間が調整可能で、
自分の理想とするリスニングルームを作る事ができるように
なっています。
ただ、音の分離が悪い気がするのと音の傾向も結構変化する
ので、この辺は好みの音に調整できるようなパラメーター
(例えばEQのようなもの)が欲しい気がしました。また、
YAMAHA NS-10Mをはじめとする有名どころの
モニタースピーカーを再現するプリセットがあるんですが、
個人的にはどれもイマイチな印象。
おまけみたいなものでしょうが、ラップトップパソコンや
ポータブルオーディオプレイヤーをシミュレートするプリセット
なんてのもありました。

と、ここでハタと気がついた事が。
実は僕が使っているヘッドフォンはaudio-technicaのATH-AD9
というもので、オープンエアータイプのモノ。
もしかすると、この手のプラグインは密閉型じゃないとその真価を
発揮できない可能性もありますね。
まぁ、それでも、「これがあればヘッドフォンのみでOK」
とはいかない気がしますが…。

ただ、価格の方は20EURと安いので、
遊びで買ってみるというのはアリかもしれません。

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